毎日の通勤電車でドンドコ揺られながら会社に向かうビジネスパーソンの皆さま、大変ご苦労様です。
夏の暑さも増してくる中、いくらクーラーが効いてるとはいえ、人が密集した電車の中の蒸し暑さは嫌になるほどですよね。
満員電車といえば暑さもさることながら、会社までずっと立っていなければいけない点も苦痛の一つではないでしょうか?
それも5分とか10分とかではなくて、1時間、2時間と立ち続けなければいけないときは本当に「瞑想」しかなくなるほど。
それ以上に大変なのが「立ち位置をキープすること」です。
つり革やポールを持てれば良いですが、コロナ禍の余波がまだ残る中で、誰か分からない人の手の後を触るのは嫌ですし、だいたい人が多すぎる時はその余裕すらないことも多いという・・(電車の真ん中とか)
そんなときに「ガタン!」と大きく揺れた時には「おっとっと!」とよろけてしまうこともよくありますし、下手をしたら近くの人に思い切りぶつかって睨まれることだってしょっちゅうです。
最悪なのは近くに女性がいて、よろけた拍子に当たったり、変な場所に触れてしまったりしたら「痴漢」と間違われる可能性だってないとはいえないのですからね。
そんな悲しき通勤電車の戦士「おっさんビジネスマン」にとって今最も必要なのが「立つ場所から微動だにせずにいられる鬼のスタンディングポジション」というやつなんですよ。
何も握らず、どこにももたれず、誰にも頼らずに(隣の人の肩とか)己の足だけで大地をしっかと踏みしめる「安定の両足」!
その安定感を自力で得られる方法をついに先日会得したのです!
ということでですね、今回はそんな満員電車で立ったまま微動だにせずに立ち続けられる「立ち方」の成り立ちと具体的な方法を紹介しようと思いますよ!
目次
電車の揺れにも負けない「立ち方」を考えた理由
この方法を発見したのは、先日に電車に乗っているときです。
夕方の電車で満員ではなかったのですが、そこそこ混んでいた車内で、私は車両の真ん中に陣取って立っていました。
本当はポールを掴んで安定したかったのですが、入り口周辺はすでに人が密集していましたし、当然ながら座席も満員です。
私の周りにもそこそこ人がいる状態でしたので、けっこう「緊張」しました。
というのも、私は昔からことのほか「電車の揺れに弱いタイプ」で、ちょっとした揺れでもすぐに「おととと」とよろけてしまうんです。
なので電車で立たないといけない時は、必ず入り口付近に立ってポールを持つか、座席の前のつり革をもつようにしてたんですよ。
しかしその日はそのどれもが空いておらず、私は全くのフリーハンドで電車の揺れに単独で対処せざるを得なくなりました。
(これはまずいな・・)
電車が動き出してものの数分で、すでに微量の揺れで私の体は安定を失いつつありました。
他の人なら普通に立っていられる揺れでも「おっ」とか「あっ」とか小声で叫びながら(どうしても声を出してしまうのです。それも恥ずかしい理由の一つです)、体をよろめかせている姿は、きっと周りの人から見ると「うざいな」「ぶつかってこないでよ」と思わせる「デンジャラス」なプチ雰囲気を濃厚に放っていたのだと思われます。
そしてさらにガタン!と大きな揺れが来たときに、私は思わず大きくよろけてしまって、隣の人に結構強めにぶつかってしまいました。
「す、すいません」
すぐに謝りましたが、その人は若い女性で私を見上げてものすご~く迷惑そうな顔で睨んできたのです。
(やってしまった・・・)
後悔ともつかぬ感情が体を走り抜ける中、それでもまだ電車は目的地まで1時間ほどあります。
そしてたどり着く駅で乗り降りする乗客の数も一向に減らず・・
そのときにふと頭に浮かんだのが「イチローがバッター座席に立つ姿」でした。
なぜだかは分かりません。
引退して2年経つ世界的な野球選手の姿が急になぜ頭に浮かんだのか、今でもその理由は分からないのです。
それでもそのときは私の脳裏にはっきりとくっきりとイチロー選手が浮かんでいて、その立ち姿に強烈なひらめきを感じました。「これだ!」と。
イチロー選手の立ち姿、足の位置、シュッとしたフォルム・・・
美しく完璧なまでのスタンディングフォームが「ストレッチ人生」で培ってきたバランス感覚と、ボディケア業で得た体への知識と重なって織り交ざって、ある一つの姿勢を瞬間的にその場で実現させたのです。
それが「イチロー立ち」でした。
イチロー選手のような足の構えと歩幅で立てば、きっと安定するのではないか、地面からのエネルギーを上手く吸収して揺れにも対応できるのではないか?
そう考えて実行した瞬間、ピタリと「ぐらつき」は収まったのです。
それまで私や私の周りの何人もの見知らぬ乗客を悩ませてきた「ぐらつき」が全くしなくなり、残りの一時間近くを初めて無事にやり過ごせたのです。
これは奇跡でした。
そして嬉しかった。
目的の駅に到着したときは、思わず近くにいた乗客とハイタッチをしたい気分になりました。
でもその乗客は1つ前の駅で乗ってきた人だったので、たぶんハイタッチをしようとしても目を丸くされるだけだろうと思い、その手を引っ込めました(冗談です)
駅を降り、私は車内で保っていた姿勢の感覚を繰り返し頭の中で再生していました。
そして帰宅してからもその姿勢を再現し、なぜよろめなかったのかを考え、次の日の電車でも実行して再び成功を収めたのです。
ついに私は長年悩ませていた「電車で立った時によろめく癖」から解放されたのでした。
電車で立っていても「ぐらつかない」立ち方を紹介
長くなりましたが、いよいよその方法を紹介しようと思います。
ものすごく簡単なので、「えっ?そんなのでいいの?」と思われるくらいにあっけなくできます。
ただ人によっては足の関節や骨に問題があると実行は難しくなるので、一度自宅で確かめてみてください。
ではいきましょう。
①立ったまま、肩幅よりも少し大きめに両足を広げる
正面
上から
②足の親指と両膝を「こころもち」内側に向けるようにする(内股の姿勢。ただし内側に向けすぎると逆に不安定になるので、あくまで「こころもち」)
正面
上から
③電車が動き出すと同時に、膝を少し落とす。
正面
上から
④電車が揺れると、両足の裏の内側に体重が乗るようにする
以上が「イチロー立ち」です。
実際にこの姿勢はイチローがバッターボックスに立ったときの足の姿勢になっていますし、彼が塁に出たときの立ち位置とも似ています。
あくまで推測ですが「イチロー立ち」をすると両足が安定し、内またの膝が地面からのエネルギーを上手く吸収すると思うのです。
それが電車の揺れにも応用出来て、内側に重心を置いた足の裏と膝の位置が床からの揺れを吸収するのではないかと。
揺れが大きくなれば、それに合わせて「足の内側にかける体重の意識を重くする」ことで、体をコントロールすることが可能になるのですよ。
ただし注意点が一つあって、この姿勢はけっこう足に負担をかけるので、姿勢は維持しつつも、体重を内側にかけるときはあくまで「揺れている時のみに行う」と良いということです。
そうすることで、緩急をつけることができ、長丁場の揺れにも対応できるという感じですね。
まとめ
イチローの立ち方を満員電車の揺れに応用すると「よろけなくなったよ」という体験談と、その方法をお伝えさせてもらいました。
あくまで私個人の見解と成果になりますが、案外これは誰にでも可能なんじゃないかな?と思い、今回その内容を披露させてもらった次第です。
私がなぜ電車でよろけやすいかということは、片足の右膝が子供の頃のケガで少し歪んでしまっていることも大きいと思います。
足にたわみができているので、バランスを崩しやすいということもあるのでしょうね。
そこで身に着けた「イチロー立ち」。
世界のスーパースターのあの美しい立ち姿には、実は深いボディバランスの妙に支えられているということを自分の体を通じて知れて良かったと思います。(一方的な成果報告ですが笑)
これを読んでいる皆さんが、もし私と同じように電車の揺れに困っているのであれば、ぜひ一度試してみて欲しいなと思いますね。