前向きホルモンと呼ばれる「テストステロン」。
男性ホルモンとしても有名で、フィットネスや筋トレ用語にも使われますよね。
実はこのテストステロンが不足すると「更年期症状」と呼ばれる症状が現れやすくなるというのです。
それを教えてくれたのがNHK「あさイチ」の放送回。
「更年期障害」の症状とは、
・笑わなくなる
・機嫌が悪くなる
・会話をしなくなる
・億劫がるようになる
・太る
ということが現れるようです。
男性だと30代からそのリスクが高まるといわれていて、ご主人との会話が急になくなったり、すぐにちょっとしたことで怒り出したりすることが増えれば、更年期症状が疑われます。
そしてその鍵となるのが「テストステロン」というわけなのですね。
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テストステロンとは?
ではそのテストステロンとはどういうものなのか?
一言で言えば「男性ホルモンの一種」です。
特徴としては、
・筋肉や骨、血液を作る
・内臓脂肪を減らす
・性機能を高める
・やる気、判断力を高める
・自律神経を整える
となり、肉体的・精神的な機能にも作用してくる、かなり重要なホルモンということが分かります。
逆にこのテストステロンが減ってしまうと、
・肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが高まる
・心筋梗塞や動脈硬化、脳卒中という大きな病気
・元気がなくなる、やる気がない、イライラする、不安になる、うつ症状
となるわけです。
体と心のリスクが高まってしまうということなんですね。
男性ホルモン「テストステロン」が減ってしまう年齢と理由
男性特有のホルモン「テストステロン」が減少することで、冒頭に挙げたような「ダウナー」な症状が現れてくるのですが、その下がり方がかなり緩やかです。
30代をピークにしてゆっくりと下降していくので、人によってはとくに影響が出ることがないまま自然な状態で「欲のない」高齢化を迎えていくこともあるかもしれません。
ただ「ストレス」などによって、テストステロン分泌の「下がり幅」が大きくなることがあります。
そしてやっかいなのが、男性の場合はこの「テストステロンの減少」がいつなのか、いつまで続くのか?が分からないということなんです。
ある日突然だったり、長引くこともあったりと、明確な線引きがないまま症状が出て着たり継続してしまうので、人によっては家族との関係がぎくしゃくしてしまうことも十分にあり得るわけです。
番組では更年期症状が出た旦那さんが「不機嫌」「イライラ」することが多くなってしまい、あまりにもの「嫌な性格」に奥様が「いつ離婚しようか」と考えてしまうレベルにまで至っていました。
もともとは「朗らかでよく気が利き、話題も豊富で笑いが絶えない夫婦生活」だったのですが、45歳ごろに旦那さんの「不機嫌」さが止まらなくなり、一緒にやっていく気力を無くしつつあったということ・・・
不機嫌さは家族だけではなく、他人との関係にまで現れてしまい、それを見て奥様が「これはおかしい」ということになり、たまたまいきつけの病院で見た「男性の更年期症状」についての情報を見て「これだ!」となったということ。
以後は旦那さんと一緒に病院で血液検査を受けて「テストステロン」の数値が「治療が必要なレベル」まで減少していたことを知り、そこから治療を始めたということ。
治療を受ける前のご主人の感覚は、
・何をするにも面倒くさい
・仕事の段取りも煩わしい
・細かいことが重なって来るとイライラする
でした。
治療ではテストステロンを補充する注射を受け(2週間に一回を2年継続)、3回目くらいで性格がもとに戻ってい
今ではちゃんと会話が成立するご夫婦になって、旦那さんも以前のように朗らかで明るい性格に戻ったようですね。
これらを考えると、世の中でよくみる「やたらと不機嫌なおっさん」の多くは男性ホルモン「テストステロン」の減少が大きな理由になっているのかもしれません(自分もそうなるのが怖い)
男性の更年期症状が出てきたときの対処・診断法
テストステロンが不足することで「不機嫌」「イライラ」が目立つようになるやっかいな「男性の更年期症状」。
身近にいる家族は一番大変ですよね。
番組ではそうした「対処しずらい男性」への簡単なアドバイスを専門医が伝えていました。
褒めてあげる→テストステロンが少し増える
褒めた後で「あなたのことが心配だから」と診察を受けるように勧める→一緒に病院に行く
ここでのポイントは「褒める」という行為。
たしかに年配の男性で褒めると喜んでくれて、言うことを聞いてくれるパターンをこれまで多く経験しましたが、おそらくテストステロンの減少期に入っていたものと思われます。
さらに自分で判断する方法も紹介していました。
チェックリスト形式になっていて、それぞれの項目の症状のレベルを自分で判断して数値の結果で更年期症状かどうかを診断する形になっています。
以下に項目だけ紹介しておきましょう。
・肉体的にも精神的にも調子が悪い
・関節や筋肉に痛みがある
・発汗やのぼせ
・眠れない、眠りが浅い
・よく眠くなり、しばしば疲れを感じる
・イライラする、不機嫌になる
・神経質になった
・不安になりやすい
・やる気がない、無気力、疲労感がとれない
・筋力の低下
・憂鬱な気分、無力感
・自分のピークは過ぎたと感じる
・燃え尽きたと感じる、どん底の状態だと感じる
・ヒゲの伸びが遅くなった
・性的能力の衰え
・朝立ちの回数が減少した
・性欲の低下
*具体的な診断方法は番組公式ホームページでどうぞ↓
ちなみに私は大丈夫でした。
40代に入っているのですが、まだ今のところはテストステロンは十分に足りているということでしょうか(よし!)
とはいえ、年を重ねるごとに確実に減っていくでしょうから、定期的にこのチェックリストで自分の状態を確認しておこうと思いますよ。
チェックリストの診断法によれば、受診の目安は37点以上となっています。
病院で診察を受ける場合は泌尿器科、メンズヘルス外来、男性更年期外来がおすすめのよう。
治療の方法は「ホルモン注射や漢方薬、ビタミン剤、栄養の取り方などの生活習慣の改善アドバイス」
詳しいことを知りたい場合は「日本メンズヘルス医学会」のホームページでチェックしてみてくださいね。
テストステロンは運動と食事、ストレス解消法で増やそう!
テストステロンは仕事で外に出ている時は減ることが少ないと言われます。
もともと狩りのために発達してきたホルモンなので「活動をする」ことで分泌が進むということなんでしょう。
なので退職後に家にずっといるようになった時や、リモートワークで家で仕事をするような「動かない」時にテストステロンが減少する傾向があります。
これを医師は、
テストステロンは運動でアップし、ストレスでダウンする
と呼んでいて、運動の必要性を強調していました。
運動がなぜテストステロンを増やすかというと、
・筋肉にはテストステロンを受け入れる受容体がある
・運動で筋肉を増やすことで、受容体も増える→テストステロンの分泌も増える
という仕組みがあるからです。
その際の運動内容のおすすめとしては「足」を使うことがポイント。
足の筋肉は人体の筋肉量の7割を占めると言われているので、そこを鍛えることで効率よくテストステロンをアップできるわけですね。
トレーニング法としては、
・スクワット
・ウォーキング
のほか、日常生活で足をよく使うことが大事です。
デスクワークなら頻繁に立って動くとか、通勤中に階段をよく使うということで、自然と足を鍛えられると思います。
スクワットに関しては、以前に当ブログでも紹介した「騎射体操」がかなりおすすめですよ。
ほかにも「胸を張る」姿勢をすることでもテストステロンを分泌させることが可能ということ。
ただし激し過ぎる運動は逆にテストステロンを減らすことになるので、上に上げたような動きや姿勢をこまめに行うことで、ゆっくりと増やしていくと良いと思いますね。
食事の内容としては「バランスの良い食事」が推奨。
中でもコレステロール(脂質・たんぱく質)は大事だということ。
良質な油が必要で、中でも「ごま油」が勧められていましたね。
そして最後はストレス解消法。
人によって違いますが、積極的な行動がとくにテストステロンを増やします。
番組で紹介されていた女性の医師は、演劇俳優の追っかけをして劇場に出かけることでストレスを解消をしつつ、外に出て動き回ることで筋肉を増やしてテストステロンを増やしていました。
なのでシンプルにジムやスポーツクラブ通いでも良いでしょうし、トレッキングなどのアウトドアも良いと思います。
まとめ
テストステロンの減少が更年期障害を生むことを知り、すでに中年に入っている私にとってもかなり勉強になる放送回でした。
とくに筋肉の量がテストステロンに大きく影響しているということで、普段から行っている自重トレ―ニングが結構効果があることを知れたことも大きな収穫でしたね。
テストステロンを高めることで前向きな気分に慣れて、家庭も円満、ホルモンを増やす過程で男性としての見た目も機能もビルドアップできるということ。
テストステロンの獲得は生活習慣の改善や運動で増やす方法はもちろん、病院でのホルモン補充治療、漢方薬などの投薬治療が挙げられるので、深刻な症状の方は病院での診察をおすすめします。