自身が薄毛に悩んできた著者による「悩める薄毛ピープルのための啓蒙本」です。
私とほぼ同世代の著者(40代)は若い頃から頭髪の薄さで「若ハゲになるで」と周りからからかわれてきたそうです。
私も関西人なのでよく分かりますが、関西人は時々「ズバッ」と物事を指すことがあるんですよね。
恐らく著者も表面上では笑いながらも「うっ・・・」とひそかに心傷ついていたことと思います(実際にそう書いてありました)。
社会人になり、職場の先輩にもイジられながら「薄毛をなんとかしたい」と育毛剤を買って振りかけたり、前髪を前に寄せて薄毛に見えないように苦労したといいます。
どんなに頑張っても汗をかくと毛束になってハゲがより目立つ日々に嫌気がさし、ある日、著者はついに決意したのです。
「ヘアスタイルを変えよう」
と。
その結果、著者は生まれ変わりました。
本の中でも著者自身のカット前・カット後の写真が顔つきで掲載されていましたが、確かに「スダレ頭」からベリーショートなった見た目は明らかに「カッコよく」なっていたのです。
通いなれた美容室で親しくなった美容師さんに「短くしてください!」と声をかけたときの心境。
一度渡ったら二度と戻れない「ルビコン川」を渡るじほどの悲壮な決意。
それを受けた美容師さんの覚悟。
私自身も薄毛の部分があるとはいえ、著者とは比べほどにならないレベルの「ビギナー薄毛」の私には決して体感できない心境でしょう。
そんな著者の決意が失われた「自信」を取り戻してくれたのです。
熱い序章から始まった「ハゲを着こなす」は実に示唆に満ちた内容になっており、そこから先を「読もう!」と決意させてくれたのでした。
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女性は男性の薄毛やハゲを気にしていない
著者はもともと会社勤めのサラリーマンでしたが、自身の薄毛体験を生かしたいと考えて大学で「ハゲをはじめとした恥をいかにしてビジネスにするのか」という研究で評価を得て、薄毛で悩む男性に向けた「魅せることの大切さ」をサービスにしたベンチャー企業を立ち上げています。
そんな著者が薄毛やハゲの男性をどう思うか?ということを女性にアンケートをとっていました。
男性としては「ハゲ」はマイナス評価になるのかと思いましたが、女性側の大半は「薄毛やハゲそのものは問題ではなくて、それを隠そうとしたり、自信なさげに振る舞うのは良くない」という意見をアンケートで答えていたのです。
これは私も予想していました。
なぜなら私の知り合いにもハゲていたり、完全にスキンヘッドの男性が何人かいて、彼らは皆それを臆することもなくその姿のままで生活して結婚したり、充実した人生を過ごしていたからです。
逆に「薄毛」「ハゲ」を気にして前髪を不自然に寄せたり、不自然なカツラをつけている男性は周りにおらず、そういう意味で女性側の薄毛・ハゲの男性への評価は納得のいくものでした。
自信なさげな振る舞いは、その人の魅力を半減させる
ヘアスタイルだけでなく、人生の色んな場面で共通することです。
しかし薄毛やハゲで悩む男性は、そんな精神論では心を奮い立たせることができません。
なぜなら、それまでの人生で髪の毛に向けられた周りの偏見と無理解に苦しんできた経験があるからです。
著者はその部分も自身の体験から理解しており、だからこそ「薄毛のままでも魅力的になる方法」を追求してきたのです。
相手の目線をコントロールすることで薄毛・ハゲは目立なくなる!
薄毛やハゲをあえて隠したり直さずに「自分の魅力を際立たせる方法」。
それは「目線をコントロールすること」だと著者は語ります。
女性のヘアスタイルでは良く知られているテクニックらしいですが、これを男性にも応用して髪型や服装などで相手の目線を「薄毛」「ハゲ」から逸らさせる意味があるというのです。
「本来あるべきところに髪の毛がない」
人はどうしても不自然な状態が気になるものです。
薄毛やハゲの人がカツラをつけたり、不自然に薄毛を隠すような髪型をすればするほど、人はその部分に無意識に目をやってしまいます。
私も近所の人にカツラの方がいるのですが、たまに顔があって挨拶したときにどうしても「頭」に目がいってしまうのです。
悪い悪いと思いつつも「カツラだろうな・・」と内心思っているのは事実。
もちろん口や表情には絶対に出しませんが。
その不自然な部分を減らし、なおかつ他の部分にアクセントをつけることで、薄毛やハゲを意識しないで済むように変えるわけです。
具体的には、
・生え際が怪しい人⇒サイド部分の髪の毛を短く刈り込み、額をアップしてベリーショートにする
・頭頂部が怪しい人⇒スキンヘッドにする(もしくは超短髪)
これなら禿げたり薄毛の部分をあえて隠さずに、むしろ強調することで「潔さ」「さっぱり感」「清潔感」を出すことができます。
実際に掲載された写真でも、モデルの人はかなり「洗練された風貌」に変わっていました。
ここに服装や小物でさらにレベルアップできます。
例えばジャケットの胸元にハンカチーフを添えるとか、スーツのネクタイを赤系の目立つ色にするとか、今風の眼鏡やサングラスをかけるなどで、お洒落度が断違いにアップします。
ちょいワル親父のバイブル「レオン」で出てくるようなファッションをイメージすると、よりクールなミドルエイジなイメージを作ることができますね。
大事なのは「ありのままの自分」を認めること
薄毛やハゲで悩む人はそれまでの人生で徹底的に「自分の見た目」に自信を失っています。
ほとんどが周りの評価によるもので、日本ではまだまだ「ハゲ」「薄毛」を恥ずかしいと思う風潮が残っているのも大きいです。
海外の俳優はハゲていても普通にカッコいい人が多いですし、むしろスキンヘッドのほうが男らしく感じられる方も多くいます。
もちろん骨格の違いもあるので同じように比較はできませんが、日本人でも工夫次第では普通に全然カッコいい見た目に変えることは可能なんです。
私の知り合いは生まれつきの病気で子供の頃から完全にスキンヘッドで眉毛もないのですが、それを逆手にとって体を鍛えまくってムキムキにして日焼けサロンで小麦色に焼いて「いかついけど存在感のある」見た目に変身しました。
歩く姿も堂々としていて、むしろハゲであることがカッコいいと思わせてくれるほどです。
彼ほどにはならなくても「自分の弱点を隠すことなくさらけ出す」「ありのままの自分を認める」ことが、その人の内面から湧き出るオーラとなって周りの評価も高くなり、女性からもモテる可能性がグンと増えてくるのです(実際にそのスキンヘッドでムキムキの彼はモテモテです)
前回の書籍レビューと同じように「自分を認める」「自分を許す」ことで、全てが始まるということ。
今回の本では、薄毛やハゲの人が向かうべき具体的な方法論と方向性を指示してくれています。
もしあなたが薄毛やハゲで長年悩み、コンプレックスをもっているのであれば、必ずやこの書籍が何かの啓示をあなたに与えてくれると私は信じています。おすすめです。
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