永遠の命を持つモンスター「ドラキュラ」。
人の血を吸い、無尽の力をもつドラキュラは、古くからホラー映画の主人公として様々な映画で描かれていました。
そんなドラキュラが苦手なのが「太陽の光」「十字架」「ニンニク」。
太陽光はドラキュラのモデルとなった蝙蝠が夜行性であることをイメージしてのことでしょうし、十字架はキリスト教を象徴するものとして「魔物」であるドラキュラを退治するアイテムであることが想像できます。
しかし「ニンニク」はなぜなのでしょう?
その強力な殺菌成分が薬のなかった古代では重宝された説や、キリスト教と敵対していたイスラム教徒が好まなかったから、という説もあります。
どれが本当なのかは正確な由来は分かりませんが、ドラキュラという「魔物」が「人の命を奪う魔の象徴」として描かれ、そしてその命を奪う原因になった病気を防ぐ食材「ニンニク」が「魔に対する聖なるもの」として物語に採用された、と個人的には捉えています。
目次
ニンニクの健康効果とは!
さてそんなニンニクは由来の歴史が古く、旧約聖書にも記載されているほどの古代から、エジプトやギリシャで栽培されてきた植物です。
古代ギリシャやローマ帝国時代では兵士が出陣前に食べて精力をつけたりとか、エジプトのピラミッドや中国の万里の長城も造営に駆り出された労働者の栄養補給としても使われたといわれています。
ニンニクの特徴の一つ「匂い」はアリシンという物質によってもたらされ、同じくニンニクが含むビタミンB1と結合して疲労回復と滋養強壮に良い作用をもたらすということ。
ほかにも、
・毛細血管を広げて血流を良くし、活力を高める
・消化力をアップして胃腸を強化する
・ホルモン分泌を助ける
・寄生虫の駆除など強力な殺菌作用がある
・ビタミンBの吸収を促進し、全身のパワーをアップする
の効果があり、病気から遠ざけてくれる貴重な食材であることが分かりますね。
とくに強力な殺菌作用というのは、医療の発達していなかった古代や中世では、薬として扱われるにふさわしい働きであることが分かります。
ドラキュラを病魔の象徴だと考えると、それを退治してくれるニンニクはまさに「悪霊退散!」的な厄除けアイテムだったのかもしれませんね。
ニンニクの薬になる使い方
ニンニクを使った民間療法としての食べ方・使い方をいくつか紹介していきます。
風邪除け
ニンニクとショウガを薄く切って鍋に入れて水で煎じ、蜂蜜を垂らして寝る前に飲む
下痢除け
ニンニクを刻んでお粥に炊き込んで食べる
胃腸病除け
薄皮のまま黒くなるまで焼いて食べる
水虫除け
すりおろした汁を患部につける
皮膚の病除け
ニンニクを輪切りにして患部に貼り付ける(刺激が強いので注意)
ニンニクまとめ
ニンニクの栄養豊富さと強い殺菌成分はまさに「力の源」そのものです。
一かけらを食べるだけで「カーッ」と口の中が熱くなるエネルギーは、まさに「病魔退散」というにふさわしい力強さを感じさせてくれますね。
その熱量とタフネスこそが魔の象徴であるドラキュラをも退け、あらゆる病気からの難を排してくれる「聖なるもの」として昔の人は捉えていたのかもしれません。
現代にも通じるニンニクの薬効効果は、数千年の時を経てなお健在なのです。
ドラキュラ退散!
ニンニク最強!
ニンニクを食べて精力増進、元気いっぱいの病気知らずになりましょう!
【参考文献】